「レギュレーション」の意味は？ルールとの違いや類語、英語表現も紹介

仕事ではマニュアルなどによく登場する言葉である「レギュレーション」。何気なく使っている言葉ですが、その正しい意味を説明できるでしょうか?

よく似た言葉である「ルール」との違いは把握できていますか？
この記事では「レギュレーション」の意味と、知っておきたい「ルール」との意味の違いを中心にご紹介します。

「レギュレーション」の意味は日本語で「規則、規制」です。
カタカナで表記することからも分かるように元は英語で、現在ではIT業界やゲーム業界、建築業界など幅広い業界で頻繁に使用される表現です。

「レギュレーション」と「ルール」の意味の違いを簡単に表現すると、
「法令として決まっていること」が「レギュレーション」、「秩序を守るための一般的な決まりごと」が「ルール」です。

「レギュレーション」は法律的な拘束力を持つ場合があります。
場合によっては違反すると罰せられる恐れがあります。

それに対して「ルール」は違反しても法律違反にはならないけれど、秩序を維持するために存在するものです。
例えば、子どもに対して「夕方6時までには帰る」というのは
レギュレーションではなくルールです。

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「レギュレーション」という言葉の意味が分かっても、その正しい使い方を把握していなければ実際の場面で「レギュレーション」を運用することはできません。
ここからは「レギュレーション」のよくある使い方と例文をご紹介します。

「レギュレーション」をよく使う場面として、まずは社内で使うケースが考えられます。会社内にはさまざまな規則がありますが、それをまとめて「レギュレーション」としておけば、例えば新入社員が入った時などにすぐに共有することができます。

また、社外の人に仕事を発注する時にも、会社の「レギュレーション」が準備されているといちいち説明をしなくてもよいので便利です。

ほかには、スポーツの世界にも「レギュレーション」があります。選手の体を守るため、公平に試合を運用するためといった理由の下、各種目にそれぞれ「レギュレーション」が設けられています。

「レギュレーション」は、先の例文でご紹介したように一般的なビジネスの場面で使用される場合は「規則、規制、規制」の意味で使われることが多いです。
しかし、業界によっては「レギュレーション」が特別な意味を持つ場合もありますので注意が必要です。

IT業界における「レギュレーション」は、「コンテンツを作成するにあたっての規則」です。

例えば、アプリ製作をする時やウェブサイトを製作する時、個人が好きなようにデザインをしてしまっては品質にばらつきが出てきますし、統一感がなくなってしまいます。そうならないように「レギュレーション」を定め、その範囲内で製作を行います。

広告業界の「レギュレーション」は、入稿規定の意味を指します。

入稿規定とは、広告を作成するときに「何文字以内」などの制限を設けることです。
広告業界では業務を外注したりフリーランスに委託したりするので、その際にレギュレーションを定めておきます。

ゲーム業界の「レギュレーション」は「参加規約」のことを表現しています。お互いに気持ちよく安全に公平にゲームを楽しむには規約を遵守することが必要です。

トランプなどシンプルなゲームでは単純に「ルール」と言い表すことが多いです。
大人がソフトエアガンで戦うようなサバイバルゲームでは、安全性の面からも厳密な「レギュレーション」が必要です。

建築業界の「レギュレーション」は、「建設や設計をする際に守らなければならない基準」のことを意味します。

建築基準法などや地域の建築基準のことを指します。
「違反をすると法によって裁かれる」というニュアンスの使い方です。

例えば、景観を大切にしているエリアで建築する際には、周りの景観に配慮した色合いやデザインをしなければならないといった「レギュレーション」を守らなければなりません。

医療業界でも「レギュレーション」が使われます。
医療業界では「ダウンレギュレーション」という形で用いられます。
医療での意味は「薬を投与した際の刺激により神経伝達を弱める調節」という意味です。
対義語は「アップレギュレーション」です。

スポーツ業界の「レギュレーション」は「競技を運営するにあたっての規定」のことを意味です。

スポーツということで「ルール」との違いが分かりにくいですが、「ルール」の場合は、例えばバスケットボールならボールを持って歩かないといった、その競技特有の決まりごとを主に指します。

それに対し「レギュレーション」の場合は、外国人登録人数など、それを守らないと試合にも参加できないような規定のことを意味します。

F1業界の「レギュレーション」には2種類あります。
「スポーティングレギュレーション」と「テクニカルレギュレーション」があります。

「スポーティングレギュレーション」というのはF1の競技自体の運営にかかわる「レギュレーション」です。
「テクニカルレギュレーション」はエンジンなどマシンの規格を定めている「レギュレーション」という違いがあります。

ビジネス全般の「レギュレーション」は社内規則のことを表します。

「社内の労働環境を向上させるため、レギュレーションの改訂が行われた。」
「彼の行為はどう考えてもレギュレーションに違反しているので上司に報告するべきだ。」

など社内での規則についてを表現するときに使われます。

外注への資料作成の時は、必ず守ってほしい決まりという意味で「レギュレーション」が使われます。
企業が外注をする場合、担当者によってクオリティに差が出るのはあまり好ましくありません。
そのため、必ず守ってほしい決まりのレギュレーションを定めてから外注をする必要があります。

「レギュレーション」を使った例文は、以下の通りです。

• レギュレーションに沿った業務を行ってください
• チームワークを高めるためには、レギュレーションの設定が必須です
• 広告を出稿する際、レギュレーションに沿って業務をすれば、新人でも先輩社員と同じクオリティに仕上げられる

語彙力は高ければ高いほどいろんな場面で重宝します。そして、その語彙力を効果的に高める方法としておすすめなのが類語の活用です。

新しい言葉を学んだ時には、類語を一緒に覚えると一気に語彙が増やせます。
「レギュレーション」の類語を意味と共にご紹介しましょう。

「レギュレーション」の類語は「条例」が挙げられます。
「条例」とは都道府県や市町村などの「地方自治体が定めた法律」を意味します。

例えば歩きたばこ禁止条例です。
法律ほど効力が高くはありませんが「ルール」より厳格です。

「規格」も「レギュレーション」に近い意味を持つ言葉です。「規格」の意味は「定められている基準」のことを指し、具体的には製品の寸法や形状、原材料、質などを定め、製品の仕上がりが一定の品質になるように規定しています。

「規定」は、同じ組織で決められた決まりという意味です。
社内規定や就業規定といった言葉からも分かる通り、レギュレーションと同じく「守らなければいけない決まり事」の意味で「規定」は使われます。
広告業界では「入稿規定」と、レギュレーションと全く同じ意味で使われる場合もあります。

「決まり」も「レギュレーション」の類語として使用することが可能です。一般的には「ルール」という意味で「決まり」を使うことが多いです。

しかし法律で決められているというニュアンスで「決まり」の使用もでき、「レギュレーション」と同じ意味を持ちます。

「レギュレーション」の対義語は、「規制緩和、自由化、撤廃」です。
「レギュレーション」に英語で「下に、否定」などの意味を持つ「de」を付けた「ディレギュレーション」ともいわれています。

国際化がますます進むにつれ、ビジネスの場面でも日常生活でも英語が必要な場面が増えてきました。
言葉を覚える時にはついでに英語での表現方法や例文も覚えておくと、無理せずに英語力を伸ばすことができるのでおすすめです。

「レギュレーション」は英語で表記すると「regulation」です。
意味は日本語で「レギュレーション」として使用した時と同じく「規則、規制」です。

例文は「This product is exempt from the regulation.」で「このプロダクトはレギュレーション(規制)の対象外である。」です。

ちなみに、名詞である「regulation」を少し変え「regulate」とすると「～を規制する」という動詞になりますのでぜひ覚えておきましょう。

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知っているようで実は詳しい意味を知らない「レギュレーション」。「ルール」との意味の違いなどを知っておくと、必要な時に慌てず「レギュレーション」を使うことができます。
英語での表現も含め、これを機に「レギュレーション」を完全にマスターしましょう。

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