アクチュアリーとは?
アクチュアリーとは、確率や統計学などの数学的手法を使ってリスクの評価をする専門家です。また、その専門家の団体でもある「社団法人日本アクチュアリー会の会員」を指す言葉でもあります。会員になるためには、同会の資格試験に合格し、研修を受講する必要があります。
職業としてのアクチュアリーは、欧米では早い時期から専門家として社会的に認知されていました。近代生命保険における加入者のリスクを測定し、適正な保険料を算出するために必要とされました。
現在では、アクチュアリーは生命保険や年金の料率算出だでなく、将来のリスクや不確実性の分析・評価の専門家として活躍しています。活動領域は金融工学が発達してきたため、金融商品の開発やリスク管理など多岐にわたります。
現在アクチュアリーは世界的に求人が増えている専門職です。アメリカの転職支援企業CareerCast.comによると、収入や将来性などで評価される「その年の最高の仕事」ランキングで1位に選出されました。
もちろんアクチュアリーの評価はアメリカに限らず、現在日本においても注目されている職業です。
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インテリゴリラが内定者に直接インタビューした情報によると、転職活動をしようと考えている方や、既に始めている方の多くが持っている悩みは3点あります。
転職活動をする上で多くの人が悩んでいること
転職活動は新卒の就職活動よりも難易度が高いです。その理由は、年齢・現職の業界や業務内容・志望業界などが無数に存在し、「とりあえずココに行けばOK」のような正解がありません。企業選びをする上で、転職軸を決め、内定を獲ることができるかを検討したいです。
志望企業が決まっている方は、転職の選考対策方法に困っているのではないでしょうか。中途採用の選考基準は細かく書かれていたり、日々更新されているわけではありません。どういった人を募集をしているのか、自分が内定を獲ることができそうかは転職に成功した人の実体験をヒアリングする必要があります。
選考対策をして、転職をすると覚悟を決めた方は、最後はどのように内定を獲ることができるか知りたいでしょう。内定者の面接内容を確認したり、内定実績がある人に協力してもらいながら、書類選考・面接を進めていきましょう。
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アクチュアリーとクオンツとの違い
アクチュアリーと似た職種としてクオンツが挙げられます。
クオンツとは、市場分析する人で投資戦略を考える職種のことです。
金融商品の開発や考案といった仕事内容はアクチュアリーと共通していますが、クオンツは投資戦略を考えて、年金や金融に力を入れています。
採用人数はアクチュアリー、クオンツ合わせて業界全体で30人程度で、クオンツの方がアクチュアリーより若干少ないです。
ただし、時期や状況によって採用人数が変わってくるの一概には言えません。
アクチュアリーの仕事とは?
アクチュアリーとは「生命保険」「損害保険」「年金」「リスクマネジメント」に関わる仕事です。
以下、それぞれ具体的に説明していきます。
生命保険
アクチュアリーとは「生命保険」に関わる仕事です。
基本的に生命保険は長期契約になっています。そのため、死亡率や金利などを計算する必要が出てきます。生命保険の計算は多くのデータを解析して、統計学などを使って行われるのが特徴です。生命保険の契約では、「生命保険数理」と呼ばれるものがあり、アクチュアリーはその生命保険数理を使ってさまざまな計算をしていきいます。
例えば、アクチュアリーは保険新商品の価格評価や、支払う保険金の積立評価などをし、会社の収支分析や健全の確認をしています。
上記が、アクチュアリーの生命保険に関わる仕事になります。
損害保険
アクチュアリーとは「損害保険」に関わる仕事です。
損害保険は損失の補填をする補償です。1年で更新する短気保険が多いです。損害保険の代表的なものに「自動車保険」がありますが、走行距離やドライバーの年齢、車種など、契約者それぞれによって異なります。当然リスクの条件も異なってきますが、確率のモデルを組み立てる必要があります。
アクチュアリーこのような例の、多種多様なリスクを考えてモデルの組み立てを行い、商品開発のサポートを行っています。
年金
アクチュアリーとは「年金」に関わる仕事があります。
年金には公的年金と私的年金があります。アクチュアリーは主に私的年金である「企業年金」を取り扱っています。
また、企業が従業員への退職金を支払う場合、勤務年数や退職時期によって支払う金額が異なってきますが、アクチュアリーは従業員将来的な離脱や昇給を考えながら掛金などを計算しています。
リスクマネジメント
アクチュアリーとは「リスクマネジメント」に関わる仕事があります。
現在は会社を取り巻くリスクは増加傾向にあり、また多様化が進んでいます。そのため、リスクマネジメントを重要視する会社が非常に多いです。
アクチュアリーはリスクマネジメントに必要な定量的な分析や計算を行い、リスクマネジメントに備えた提案やアドバイスを行っています。
アクチュアリーになるには
アクチュアリーになるには
- 日本アクチュアリー会の「正会員」になる
- 保険会社や信託銀行などに候補生として採用される
アクチュアリーになるには、「日本アクチュアリー会の正会員になる」「保険会社や信託銀行などに候補生として採用される」という2つがあげられます。
以下、それぞれ詳しく確認していきましょう。
日本アクチュアリー会の「正会員」になる
アクチュアリーになるためには、「日本アクチュアリー会」の資格試験に合格した後、「日本アクチュアリー会の正会員」になる必要があります。しかし、資格合格には3~5年かかると言われているため、多くの人は保険会社などへ入社した後、正会員になるようです。
保険会社や信託銀行などに候補生として採用される
アクチュアリーを採用している生命保険会社や損害保険会社、信託銀行などでは、アクチュアリーの候補生として採用されるとアクチュアリーの業務を行っている部署へ配属されます。そこで基本的な知識を身に着けて、資格試験に臨めば合格しやすいです。
会社によっては資格試験の講座や受講費の援助をしているところもあるので、アクチュアリーを目指す方はそういった会社を探すと良いでしょう。
アクチュアリーの年収・給料
アクチュアリーの正会員の平均年収は1200万円程と言われています。準会員の平均年収でも1000万円となっているので、いずれも高額な年収を得ていることがわかります。例えば一般的な正社員の平均年収は409万円となっているので、アクチュアリーの収入がいかに多いかわかります。
しかしアクチュアリーは会社で仕事をする傍ら試験勉強をしていることが多いです。正会員になれるかどうかで、年収が大きく異なるので、モチベーションになるとも言えます。
アクチュアリーの資格試験の情報と難易度
アクチュアリー資格試験は、公益社団法人「日本アクチュアリー会」が実施しています。
1次試験と2次試験があり、合格者は数理業務の専門家として認定されます。以下、アクチュアリー資格試験の概要や合格率・難易度をご紹介します。
第1次試験
第1次試験の内容は基礎科目です。試験科目は「数学」「会計・経済・投資理論」「年金数理」「損保数理」「生保数理」の5つとなっています。受験項目については受験者が選択します。なお、受験資格は大学や短期大学の卒業です。
しかし、要件を満たせば大学3年生以上の人や、高等専門学校卒業者・受験科目に関する知識を所有していて、なおかつ保険や年金業務を3年以上経験している人も対象になります。
第2次試験
アクチュアリーの資格の第2次試験の内容は実務です。専門的知識や問題解決能力が問われます。受験者が「年金コース」「損保コース」「生保コース」の中から1つ選択します。第1次試験の5科目全てを合格していないと、受験資格は得ることができず、大変難易度の高い試験です。
合格率と難易度
アクチュアリーの資格試験は非常に難易度が高いです。
2019年のアクチュアリー資格試験では、第1次試験の合格率は数学が「23.9%」、会計・経済・投資理論が「22.1%」、年金数理が「17.0%」、損保数理が「16.2%」、生保数理が「32.0%」でした。第2次試験では、年金コースの1が「15.9%」で年金コースの2が「13.5%」です。また、損保コースの1が「12.3%」で2が「16.8%」、生保コースの1が「13.5%」で2が「18.1%」となっています。
以上のことからもわかるように、どの科目も難易度は非常に高いです。ちなみに第1次試験の科目別難易度は、低い順に「数学<会計・経済・投資理論<生保数理・損保数理<年金数理」となっています。
難易度が高い資格試験ではありますが、資格取得後は大幅な年収のアップや社会的な信頼が得られるため、挑戦しがいがあると言えます。
また、アクチュアリーの資格試験の対策としては、「過去問で勉強」「アクチュアリー講座」「アクチュアリー受験研究会」があげられます。
アクチュアリー資格試験の過去問は日本アクチュアリー会から公開されています。そのため、ダウンロードやプリントアウトして勉強できます。過去問から問題の難易度がわかるため、目を通しておくと良いでしょう。
また、資格サポート校やセミナーでアクチュアリーの講座が実施されています。講師に質問もでき、分からない点はすぐに解決できるという点がメリットになります。
アクチュアリー受験研究会は、アクチュアリーを目指している人や合格者が集まる情報交換サイトです。会員制ですが、そこでしか手に入らない貴重な情報などが得られるため、登録してみるの良いかもしれませんね。
アクチュアリーの資格試験は難易度が高いので、上記の3つを取り入れながら、自分に合ったスタイルで勉強を進めると結果が結びついてくるでしょう。
難易度
アクチュアリーになるためには試験を受け、資格を取得しないといけません。
試験の合格率は10〜20%程度です。
中には8年ほど勉強してやっと合格する人もいるそうですので、試験の難易度としては非常に高いと言えます。
2020年度の一次試験各科目、受験者数・合格者数・合格率は以下の通りです。
科目 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
数学 | 1,044人 | 200人 | 19.2% |
生保数理 | 633人 | 230人 | 36.3% |
損保数理 | 682人 | 91人 | 13.3% |
年金数理 | 487人 | 64人 | 13.5% |
会計・経済・投資理論 | 745人 | 248人 | 33.3% |
また、2020年度の二次試験各科目、受験者数・合格者数・合格率は以下の通りです。
科目 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
生保1 | 356人 | 62人 | 17.4% |
生保2 | 318人 | 63人 | 19.8% |
損保1 | 147人 | 22人 | 15.0% |
損保2 | 119人 | 22人 | 18.5% |
年金1 | 70人 | 10人 | 14.3% |
年金2 | 85人 | 15人 | 17.6% |
一次試験と二次試験の合格率にはそこまで変化はありません。
ただし、科目毎に受験者の人数が異なることから、アクチュアリーの試験は一度に全ての科目を合格するのが難しいと言えます。
アクチュアリーとして活躍するために必要なスキル
アクチュアリーの必要なスキル
- さまざまな意見を聞くことができる柔軟性
- 継続して学習できる能力
- 高いコミュニケーション能力
- 数学的素養がある
- 論理的な思考ができる
下の中見出し5つを端的に説明してください
3行以上
さまざまな意見を聞くことができる柔軟性
アクチュアリーの仕事は、目的に応じて答えが異なってきます。
目的の例を挙げると、利益優先、社会の動向に合わせる、ユーザーを第一に考えるといったことが挙げられます。
目的によって戦略は大幅に変わってきますので、柔軟な考えを持つことが重要です。
また、自分の意見に固執しすぎて押し付けずに、相手の意見を取り入れる柔軟性も必要です。
アクチュアリーは、クライアントがいて成り立つ仕事ですので、自分の意見だけでなく他の人の意見を取り入れることも大切だと言えます。
継続して学習できる能力
アクチュアリーの仕事では、常に変化する社会情勢や消費者の動向などを把握しなくてはいけません。
そのため、継続的に学習をし、常に最新の情報を取り入れておく必要があります。
過去のデータばかりでなく、新しい情報も取りれておくことはアクチュアリーにとって重要な仕事の1つです。
高いコミュニケーション能力
アクチュアリーは、分析だけが仕事でなく、複雑な計算で出た考えを顧客や上層部に伝える必要があります。
そのため、相手にわかりやすく伝えるためには、コミュニケーション能力が必須です。
数学的素養がある
論理的に思考が求められるアクチュアリーは、試験でも数学の問題が多いです。
そのため、数学が苦手だとアクチュアリーになるのは難しいと言えます。
論理的な思考ができる
統計学などを用いて仕事をアクチュアリーでは、論理的な思考が必須です。
よって、道筋に沿って考えられる思考能力は、アクチュアリーにとって重要なスキルになります。
アクチュアリーの将来が安定している理由
基本的にアクチュアリーの将来は安定だと言えます。
一部の仕事がAIで自動化される可能性もありますが、アクチュアリーの仕事には絶対に正しい答えというものがないため、全ての仕事がAIで自動化されるということはないでしょう。
また現在、採用枠が少ないですが、需要は増加しています。
年々リスクが多様化し、説明責任が大切な世の中になったため、リスク管理などを含めアクチュアリーの仕事が重要視されています。
また「アクチュアリー会」の正会員になれば「CERA」という国際資格の受験資格も与えられるため、グローバルに活躍もでき、将来さまざまなキャリアを開発することが可能です。
アクチュアリーとして働くのに有利な学部
試験では、論理的思考を測るために数学や統計学といった学問を取り扱うので、アクチュアリー資格取得者は理系学部出身がほとんどです。
ですが、経済の動向を調査するといった業務もあるので、経済学部出身者もそれなりにいます。
ただし、アクチュアリーの仕事で必要なのは、論理的な分析だけではありません。
その他にも、金融やマーケティング、会計・財務、企業経営、法律など幅広い知識が求められます。
そのため、理系学部や経済学部でアクチュアリーに関する勉強はできますが、学部関係なくどれだけ勉強できるかが重要です。
アクチュアリーの転職情報
アクチュアリーの転職は、資格や業務経験があると有利です。
アクチュアリー候補生である場合は、試験を突破してアクチュアリーになってからでないと、転職が難しいでしょう。
また、アクチュアリーの資格を活かして転職する場合は、キャリアアップを狙った転職が可能です。
主な転職先としては、監査法人など給与が高い職場が挙げられます。
また、保険会社のアクチュアリーでキャリアアップを狙う場合は、日系から外資系に転職する場合が多いです。
転職したい人必見!内定者の選考体験が見られるインテリゴリラとは?
『インテリゴリラ』は、最難関企業への転職を目指すハイキャリア志向の方向けに、完全非公開の選考情報をご提供している転職メディアです。
実際に内定を獲得した方々から独自インタビューを実施した内容ですので、完全に独自のコンテンツとなっています。
各業界トップ企業の選考体験記が網羅
会社名 | 転職難易度 | 人気度 |
ボストンコンサルティンググループ | ★★★★★ | ★★★★ |
デロイトトーマツコンサルティング | ★★★★ | ★★★★ |
アクセンチュア | ★★★ | ★★★★★ |
日本M&Aセンター | ★★★★ | ★★★ |
リクルート | ★★ | ★★★★★ |
楽天 | ★★★ | ★★★★ |
Amazon Japan | ★★★★ | ★★★★★ |
また一般的な選考体験記と大きく異なり、インテリゴリラの選考体験記からは下記の情報が得られます。
・内定者が職務経歴書で何をPRしたのか
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アクチュアリーになるためには、しっかりした準備が大切
今回の記事ではアクチュアリーとは何か、その仕事内容や資格試験について解説してきました。
アクチュアリーとは確率や統計学などの数学的手法を使ってリスクの評価をする専門家であり、その専門家の団体でもある「社団法人日本アクチュアリー会の会員」を指す言葉でもありましたね。
アクチュアリーの正会員になるためには難易度の高い資格試験を合格しなければならず、大変なイメージではありますが、保険会社や信託銀行などで候補生として働きながら、資格取得の勉強をすることも可能です。
アクチュアリーへの転職を考えている方にはインテリゴリラの利用をおすすめします。なぜならアクチュアリーのような転職難易度の高い仕事を目指す場合、きちんと情報収集をした上で対策を行う必要があるからです。
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