中小企業診断士はどんな資格?
中小企業診断士の資格は、この数年で大きな注目を浴びている資格です。
2016年1月に、日本経済新聞が発表したビジネスパーソンが新たに取得したい資格ランキングでは1位を獲得しました。
中小企業診断士のは難易度の高い資格ですが、資格を通して得られるスキルはあらゆる職場で求められます。
ここでは、中小企業診断士の資格概要から取得のメリット、試験概要と難易度、転職に有利かどうかまで解説します。ぜひ最後までお読みください!
中小企業診断士の概要
- 資格の概要
- 資格保有者数とその属性
- 資格取得に必要な勉強期間
資格の概要
中小企業診断士とは、「中小企業者が適切な経営の診断及び経営に関する助言を受けるに当たり、経営の診断及び経営に関する助言を行う者」とされています。中小企業者が成長戦略をもって、適切に経営できるよう、経営の現状分析やアドバイスを行う人をさします。
資格を取り扱う中小企業診断協会では「変革する中小企業のナビゲーター」と紹介されており、経営全般にわたる幅広い専門知識を活かし、まさに中小企業の成長を助ける役割を果たします。
中小企業診断士が増え、この資格を活かし仕事に従事する人が増えることで企業からの信頼を集め、企業が元気になります。
資格保有者数とその属性
中小企業診断士の資格は5年間ごとの更新制で、2019年4月1日時点で約27,000人の診断士が登録されています。
独立行政法人中小企業基盤整備機構のデータによると、資格保有者の職業は、プロコン診断士(経営コンサルタントとして専門に従事する方)が約47%、企業内診断士(会社勤めで診断士の仕事をする方)している人が約47%です。
年齢構成は、40歳代~50歳代が半数以上、30歳代以下は約15%です。
2019年の受験者層では30歳代~50歳代で80%近くを占めます。社会人経験をある程度積んだ方が、今後の活躍のために受験しているとみることができます。
難易度の高い資格ですが、中には20歳代で合格する人もいます。
資格取得に必要な勉強期間
中小企業診断士は大変難易度の高い資格で、一般的に1,000時間ほどの勉強時間が必要だと言われております。
企業に勤めながら資格取得したり、昇進の要件とする企業もありますが、中小企業診断士は決して片手間の勉強で取得できるものではありません。
毎日勉強の時間を割ける人でも、1,000時間の学習には1年程度かかるでしょう。試験の合否によっては、2~3年の学習が必要になることも考えられます。
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中小企業診断士資格取得のメリット
中小企業診断士の資格で得た知識は多様な場面で活かせます。今働く会社で活かすもよし、独立・開業して活かすもよし、非常にメリットが多いといえます。
資格を活かしたメリットをそれぞれ説明していきます。
資格取得のメリット
- 管理職等へポジションアップの要素
- 本業とは別の収入源に
- 独立・開業の道もある
- 人脈を広げることができる
管理職等へポジションアップの要素
中小企業診断士は経営に関する幅広い知識を得ることができます。
管理職に求められるスキルには、経営数字などの財務的観点・事業戦略を立案・部下のマネジメントなどがあります。
これらのスキルを多く身につけられる点で学習のメリットは高いです。中小企業診断士の学習を通した知識や関心があることは、昇進や評価の面で有利になるでしょう。
もちろん今の職場で、与えられた仕事の成果を出していることが前提となります。
本業とは別の収入源に
本業と別に、副業として中小企業診断士の活動を行うことができるのもメリットのひとつです。
コンサルティング業務、研修講師、経営に関するブログの執筆など多岐にわたります。
中小企業診断士という難易度の高い資格を取得したのですから、得た経験や知識を活用する場を探してもよいでしょう。
昨今は働き方改革や新型コロナウイルスによる勤務状態の変化を受けて、副業としてスキルを活かす流れはさらに加速するでしょう。
独立・開業の道もある
中小企業診断士の資格を取得すると、独立・開業の道が開けることは非常に大きなメリットです。
中小企業診断士のうち、プロの経営コンサルタントとして活動する人を「プロコン診断士」といい、保有者の47.0%を占めます(2016年)。皆が独立開業するわけではありませんが、取得後の選択肢のひとつになりえるでしょう。
筆者の知人でも、人事・総務の本業の傍らで猛勉強ののち中小企業診断士に合格し、まずは副業として別で収入源を作ったのちに、中小企業診断士を専業として独立・開業をした人もいます。
独立後の仕事は
独立した中小企業診断士の仕事は多種多様にわたりますが、大まかにいうと、行政機関や商工会などから委託されて業務を行う「公的業務」と、多くの人がイメージするコンサルティングの「民間業務」に分かれます。企業研修を行う方もいます。
様々な分野で活躍できるからこそ、関心のある分野で支援できるのは、中小企業診断士の大きなやりがいですね。
独立する際の注意点
中小企業診断士は、公認会計士・税理士・社会保険労務士のような独占業務を持った資格でありません。
独立後にも仕事はありますが、中小企業診断士のスキルをメインスキルだと思い込んでしまうとイメージとずれが出るかもしれません。
中小企業診断士の資格取得までのキャリアで得意とする業界や分野を活かす、他に所有している資格も活かすなどして独立・開業している方もいます。
人脈を広げることができる
中小企業診断士同士はもちろん、中小企業診断士と他の資格の方同士で会う機会を創出できるのもメリットです。
働く業界や仕事の幅も多種多様ですので、人脈を広げることで仕事の幅を広げられるチャンスとなるかもしれません。
勉強会・交流会
中小企業診断士の有資格者の中で、もっとも有名なコミュニティが「プロコン塾」でしょう。
独立した診断士、これから独立を目指す診断士同士が、コンサルティングスキル向上や心構え・マナーなどを学習できる場です。
各地で様々な団体が主催しています。
中小企業診断士の資格を活かし活躍するために、講座を主宰する会社から有志のサークルまで存在します。中小企業診断士と経営者、中小企業診断士の有資格者と受験生など、様々な接点のコミュニティが存在します。
中には同好会や飲み会など、趣味や楽しみの要素も交えた交流会もあるそうです。
学習中や資格取得後も何等かのコミュニティに属すると、情報交換ができたり、今後の仕事・転職に有利になる情報が手に入るかもしれません。
中小企業診断士資格の試験概要
中小企業診断士の資格取得には大きく分けて、基礎知識を問う「第1次試験」、応用能力を問う「第2次試験」、資格登録に向けた「実務補修・実務従事」と3つのステップがあります。
試験科目・合格率から見ても非常に難易度の高い資格といえるでしょう。
第1次試験
通常は8月上旬の2日間に実施され、受験料は13,000円です。
「経済学・経済政策」「財務・会計」「企業経営理論」「運営管理(オペレーション・マネジメント)」「経営法務」「経営情報システム」「中小企業経営・中小企業政策」の7科目で、四肢択一または五肢択一のマークシート形式をそれぞれ行います。
合格ラインは60%を基準としますが、1科目でも40%未満の科目がない、試験委員会が相当と認めた得点比率であるなど規定があります。
合格には有効期間があり、3年以内に7科目のすべてに合格することで1次試験合格となります(その他、一部科目合格などにより有効期間は変わります)。
合格率は15~25%と難易度は高いです。2019年の合格率は30.2%と少々高めでした。
第2次試験
第2次試験は「筆記」「口述」に分かれ、論述は10月・口述は12月に行われ、費用は17,200円です。1次試験合格(全科目合格)年度とその翌年度に限り有効です。
筆記試験では、経営の戦略および管理に関する4つの事例が設問となっており、論述形式で回答します。総点数の60%以上、かつ1科目でも満点の40%未満がない状態で合格となります。
次に筆記試験に合格した人が、口述の試験にのぞむことができます。
筆記試験で出題された事例をもとに、面接官との質疑応答が行われ、口述試験における評定が60%以上で合格となります。
合格率は筆記で20%弱と高い難易度です。筆記に合格した方はほぼ100%に近い確率で、口述試験もクリアしています。
実務補習・実務従事
中小企業診断士の登録を行う前に、診断実務能力を有するかを実務を通して判断することを目的として、実務補習・実務従事の機会があります。
第2次試験合格後、3年以内に実務補習を15日以上受けるか、実務に15日以上従事することにより、中小企業診断士としての登録の申請を行うことができます。中小企業診断士第2次試験合格者の中で、3年を経過していない方が対象となります。
実務補習の内容は、中小企業診断協会のホームページでも案内をしていますので、興味のある方は見てみるとよいかもしれません。
資格の更新
中小企業診断士の資格の有効期間は5年間です。
中小企業庁は更新登録にあたり、「専門知識補充要件」「実務要件」の両方を満たす必要があるとしています。
せっかく難易度の高い資格を取得できたので、維持して仕事に活かせるよう更新していきたいですね。
中小企業診断協会では、実務補修の日程公開や受付を行っているのでチェックするのがよいでしょう。
中小企業診断士に加えて別の資格を取得することでより有利に
中小企業診断士の資格を活かした転職は、結論有利に働くと考えております。経営に関する幅広い専門知識に加え、莫大な時間をかけ難易度の高い試験を通過したことはプラスに働くでしょう。
一方で、中途採用は実務経験で得たノウハウやスキルが重要視されます。資格よりも実務経験が優先されることもあることは、理解しておく必要があります。
ここでは、中小企業診断士の取得が、どんな場面で有利に働くかをそれぞれ解説します。
資格取得で有利に働く
- コンサルティング業界への転職
- コンサルティング業界以外への転職
- 地方の転職
- 人脈を活用して転職
コンサルティング業界への転職
中小企業診断士は経営コンサルタントとしての幅広い知識を付ける資格ですので、特に中小企業のコンサルティングを行う会社であれば優遇されたり、有利になることも多いでしょう。
コンサルティング業界以外への転職
中小企業診断士の資格取得の動機として最も多いのは「経営全般の勉強等自己啓発,スキルアップを図ることができるから」です。必ずしもコンサルタントとして働く人ばかりではありません。
会計事務所・税理士事務所で働く方もいますし、経営に関する幅広い知識を活かし、企業の経営企画、財務、総務、内部統制などの職種で有利になります。IT、小売、建築、医療…など業界問わず、中小企業診断士へのニーズがあるのも大きな特長でしょう。
地方の転職
中小企業診断士の資格は、地方での就職に有利になることもあります。
地方では診断士の数も都心部に比べれば少ないといわれており、行政から依頼される仕事を得やすい点もメリットでしょう。
実際に転職サイトで中小企業診断士の取得について言及している求人を調べると、地方の企業や事務所の求人の割合は比較的多いです。
都市圏のほうが大企業のコンサルタント・経営企画などのポジションが多いのに対し、地方のほうが税理士・会計士事務所の求人も多いように思えます。
人脈を活用して転職
中小企業診断士の仕事において、良い人脈が良い仕事を連れてくると言っていいほど、人脈の構築が仕事を見つける難易度を決めるといってもよいでしょう。
有資格者どうしの人脈を活かすなら現在ではインターネットやSNSなど、オンライン上でのセミナー募集やコミュニティも多いので、人脈は作りやすいかもしれません。大事なのは、日頃から情報をキャッチアップし、人脈形成に積極的になることです。
中小企業診断士の資格取得後の転職先
中小企業診断士の資格取得後の転職先は非常に多岐にわたります。
ここでは、就職サイトや人材紹介でも多く求人がある「税理士事務所」「中小企業向けのコンサルティング会社」の2つを紹介します。
税理士事務所
税理士事務所がコンサルティング部門を持っていたり、会計士事務所などと提携したりなどして中小企業の経営課題の解決にあたります。
中小企業診断士の資格を必須ないし推奨とする職場も多いですが、実務未経験ないし資格受験を志している方でも入れる事務所もあります。
中小企業向けのコンサルティング会社
こちらは民間企業で「経営コンサルタント」として働くことになります。
税理士、公認会計士、社会保険労務士などと並び、中小企業診断士の資格取得者や、取得を目指す方が推奨されます。
経営コンサルタントの場合は、資格で得られる知識やスキルだけでなく、営業に近いスキルも必要とされることが多いです。
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