「夭折」の意味と正しい読み方は？類語や英語表現についても解説！

これから「夭折」の意味及び読み方について解説していきます。馴染みがない方や初めて見た方も分かるように解説しますので、ご安心ください。それでは早速、説明に参りましょう。

「夭折」は年齢の若いうちに死去することを意味します。一般人に対して使われることはあまりありません。特別な才能や秀でた芸を持っているのにも関わらず、若くして亡くなってしまった人に対して使われることが多いようです。例えば「夭折した詩人」の様にです。注意しましょう。

「夭折」は若くして死ぬことを意味すると上で述べましたが、具体的に何歳で亡くなると若いとするといった厳密な定義はありません。「若い」と聞くと子供や成人前後の人を想像しますが、40代の人に対しても「夭折」は使われることがあります。

「夭折」は「ヨウセツ」と読みます。「馴染みのない漢字が使われている！」と思う方もいらっしゃると思います。「夭」は音読みで「ヨウ」、訓読みで「わか（い）、うつく（しい）、わかじに、わざわ（い）」という読み方があります。「折」には音読みで「セツ」、訓読みで「お（る）、おり、おれ（る）」等の読み方があります。沢山あって複雑ですが、まとめて覚えると分かりやすくてすっきりして良いのではないでしょうか。

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ここでは「夭折」の漢字の意味やその語源について解説します。熟語はそれを構成している漢字の意味を理解することで理解が深まります。是非「夭折」を構成している漢字のそれぞれの意味や語源も理解しましょう！

「夭」の意味は「わかじに」「若くして死ぬ」「わかい」「みずみずしい」です。これらに共通して、「若い」という意味が込められていますね。ちなみに「夭」の音読みは「ヨウ」「ヤ」「オウ」「ヨク」「オク」「ワイ」で訓読みは「うつく（しい）」「わか（い）」「わかじに」「わざわ（い）」です。

「折」は「折れる」「分ける」「挫く」「亡くなる」「責める」「判断する」等の意味を持ちます。「夭折」においては「亡くなる」は該当しますね。ちなみに「折」の音読みは「セツ」訓読みは「折（る）」「折（れる）」「おり」「くじ（ける）」「さだ（める）」などがあります。

「夭折」の意味・読み方・語源などについて十分理解できましたでしょうか。いまいち理解できなかったところに関しては遡っていただき、理解を深めると良いでしょう。さて、ここでは「夭折」の使い方や例文を紹介していきます。実際にどのように使われるのかということに目を向けてみることで理解は深まるので、集中して読んでいきましょう！

「夭折」とは「若くして才能ある人が惜しくもなくなってしまったとき」に使います。才能ある人とは例えば芸術家や作家であったり、スポーツ選手などが考えられます。したがって、一般の人に対してはあまり使うことはありません。

「若くして」とありますが、この若さの指標となる年代というのは厳密に決まっていません。何となく成人やそれより若い人を想像する方もいらっしゃるのではないでしょうか。しかし、30代～40代の人に対しても使われることがあります。注意しましょう。

ここでは「夭折」を用いた例文を紹介します。実際にどのように使われているのかということを踏まえて、自分ならこう使うといったことまで考えてみると良いでしょう。

＜例文＞

• 将来をあれほど期待されていた彼が、こんなに早く夭折するとは胸が痛い。
• 人気サッカー選手には書道の才能を持った妹がいたが、早くに夭折したようだ。
• 夭折した漫画家Aの作品を読んでいる人は現代でも結構いるが、作品数が少ないことが残念だ。

ここまで読んでくださった方は「夭折」の意味や語源、使い方や例文を理解されたことと思います。ここでは「夭折」の類語を紹介していきます。それぞれ意味は似ていますが「夭折」と具体的にどこが異なるのかといったことに注意して、しっかりと読んでいきましょう。

「夭逝（ようせい）」とは「普通の人より早く亡くなる」ことを意味し、「夭折」の類語です。意味自体は「夭折」と同じですね。ただし「逝」という漢字を用いることで、より亡くなった方に対して敬意を表現しています。具体的に用いる場面としては、身内や会社の上司、歴史上の人物など多岐にわたります。

使い分け方としては、若くして才能があったにも関わらず亡くなってしまった人に対して、より強い敬意を表現したいときに「夭逝」を用いると良いでしょう。

以下に例文を示します。

＜例文＞

• 非常に博学で尊敬していた大学時代の先輩が夭逝され、悲しみに暮れる。
• 自分が認識している夭逝した偉人の数は極めて多いが、それ以外にもまだ知らない偉人が沢山いるのだろう。

「早世（そうせい）」とは「若くして亡くなる」ことを意味し、「夭折」の類語です。才能ある人が若くして亡くなる「夭折」に対して、「早世」のニュアンスとしてはその年で亡くなるのは普通の人より早いということですね。

使い分け方としては、亡くなった時期が不通と比べて早すぎたという時間軸を強調したいときに「早世」を使うと良いでしょう。

以下に例文を示します。

＜例文＞

• 早世した兄の子供は、何かと不自由があったかもしれないが立派な大人に育っていた。
• 早世した妻の葬式をあげるのであるが、気持ちの整理が追い付かない。

「早逝（そうせい）」とは「若くして亡くなる」ことを意味し、「夭折」の類語です。先ほど紹介した「早世」の後に出来た言葉です。同じ読み方であるため少しややこしい感じもしますが、意味は同じです。しかし、公の場においては「早世」を用いるのが無難でしょう。

使い分け方としては、亡くなった時期が普通と比べて早すぎたという時間軸を強調したいときに「早逝」を使うと良いでしょう。ただし、公の場では「早世」を用いると良いでしょう。

以下に例文を示します。

＜例文＞

• 早逝した姉の子供は野球にはまったようで、その実力からスカウトも目をつけているようだ。
• 早逝した彼の死は悔やまれるが、先に進まないといけない。

「薄命（はくめい）」とは「寿命が短いこと。運に恵まれないこと。」という意味で、「夭折」の類語です。上の3つで述べたように命が短いことだけでなく、不運であるという意味もあるので注意しましょう。また「美人薄命」や「佳人薄命」という言葉があるように、女性に対して使われることがありますが、生きている間に自分自身に対して使うこともできます。

使い分け方としては、運に恵まれないことを強調したいときに「薄命」を用いると良いでしょう。

以下に例文を示します。

＜例文＞

• 「私はきっと薄命なのだろう」と彼女はつぶやいた。
• 佳人薄命という言葉とは裏腹に、美人な彼女は大変長生きした。

ここまで読んでくださった方は「夭折」の意味や使い方、類語や例文まで幅広く理解できたことと思います。そこで、ここでは「夭折」の対義語を紹介していきます。対義語まで理解することで言葉に対する理解が最大限に深まるので、気を抜かずに読んでいきましょう。

「長寿（ちょうじゅ）」とは「寿命の長いこと。物事が長く続くこと。」を意味し、「夭折」の対義語です。「還暦」「米寿」「白寿」といった長寿祝いの名称はよく耳にしますよね。対象が「人」だけでなく「モノ」でもあることも注意しましょう。
 
以下に使い方の例を示します。
 
＜例文＞

• 長寿を全うした祖父が、亡くなる直前にも生きる意思を強く見せていたことが脳裏に焼き付いている。
• 町内会で知り合った私と姿が似ている女性が、私と同じように健康と長寿を欲していて、まるで自分自身をを見ているようであった。

「長命（ちょうめい）」とは「長生きであること。またその様。」を意味し、「夭折」の対義語です。「命」が「長い」と考えると、意味を理解することはそう難しくないですね。「長命」と比較して「短命」という言葉がありますが、これは寿命の短いことを示します。
 
以下に使い方の例を示します。
 
＜例文＞

• 曾祖父も祖母も母も、皆それぞれの夫よりも長命であるので、一般に女性は男性よりも長生きするのではないかと疑問に思った。

• 「長命であるからといって、必ずしも幸せにはなれない」と、この前祖母が言っていた。

「長生き（ながいき）」とは「長く生きること」を意味し、「夭折」の対義語です。「長生き」は比較的なじみのある言葉であるのではないでしょうか。

以下に使い方の例を示します。
 
＜例文＞

• 「長生きなんて絶対にしたくない」とよく口にしていた妻ががんを患い、「もっと生きたい」と口にするようになった。
• 祖母に会うたびに、この人が長生きしている原動力は元気なのだなと感じる。

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「夭折」という言葉を理解できましたでしょうか。類語や対義語まできちんと覚えることが出来ましたでしょうか。これを機に他の言葉も調べてみましょう。

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